
そう、考えていませんか?いえ、それは正しい方法で食事ができておらず、またプロテインも効果があるタイミングで摂れていないからです。
本記事では、栄養学をベースとしつつマクロ管理方と呼ばれる方法論にもとづき、必要な栄養素をよりしっかりと取れるようになるための基礎的な知識を紹介します。
私自身実際にこの方法を試して、どれだけ必要な食事ができていなかったかを目の当たりにしました。食事のときに「栄養素」を意識することの重要性を実感しています。
目次【本記事の内容】
食事で体質を超える筋肥大を【筋肥大しないのは体質のせいではない】
痩せ型の方は筋肉がなかなかつかないし、全然太れないのは「体質のせい」なのではないか。
と考えることが多いのではないでしょうか。
一節によると体質=生まれながらの差は多少あるようですが、正直ボディービルダーになり世界チャンピオンを目指すという場合を除き、体質における筋肥大の差は誤差でしかないでしょう。多くの人は必要十分な栄養を取れておらず、必要十分な筋肉へのストレス(=筋トレ)を与えられてないことが大きな原因です。そこをまずは認識する必要があります。
体質を疑ってしまう方は、こちらも合わせて御覧ください。
>> 筋肉がつかないのは体質のせい?【筋トレの効果的な方法】
結局大切なのは、体質が原因だと逃げず、しっかり知識を得て実践していくことです。特に栄養をいかに摂取するかがポイントです。
筋肉の役割【栄養の貯蔵庫である】
そもそも筋肉は人間が活動していく上で大切な人体の要素です。
筋肉がなければ骨格を動かしていくことができず動けません。
もちろんみなさんが目指すかっこいいカラダという見栄えにも多大なる影響を与えています。
一方、筋肉は生命維持のための栄養の保管場所ともなります。
皮下脂肪も貯蔵庫ですが、より短期的なエネルギーは筋肉から先に分解されて使われます。
特に突発的なエネルギーの消費、つまり筋トレをしたりすると、まずは筋肉が分解されエネルギーとして消費されていきます。
この分解を防ぐのが「BCAA」と呼ばれる必須アミノ酸3種です。
その効果はこちらでご紹介しています >> BCAA
よくマッチョな人たちがゆで卵や、鶏胸肉を食べつつ、ご飯やパスタもしっかり食べていると思いますが、
実際に食トレを始めるとその理由がすぐに分かることでしょう。人体におけるエネルギーの摂取方法をしっかり理解して、
筋肉量の維持をするための食事を摂っているからこそ可能なのです。
筋肉が肥大する栄養素的な流れ
ちょっと小難しい話をします。(栄養素にそこまで興味のない方は次のチャプタへ!)
筋肉は筋繊維の中にある筋源繊維が増加することにより肥大します。
筋源繊維はミオシンとアクチンというタンパク質からなるサルコメア(筋節)で構成されているので、
サルコメアを増やすことで、筋源繊維が太くなり筋肥大していきます。
この、ミオシンとアクチンをいかに体内に準備していくかが大切になります。(もちろん筋トレと並行して)
人体には3万以上の種類のタンパク質が存在していますが、これらを構成しているのは僅か20種類のアミノ酸(タンパク質の最小単位)です。
20種類のアミノ酸には9の必須アミノ酸(食事で摂る必要がある)と11の非必須アミノ酸(体内で合成可能)に分類されます。
この全てが人間にとっては不可欠な栄養素であり1つでも欠けるとタンパク質は合成できません。
すべてのアミノ酸をバランス良く含む食材が筋肉の材料になる良質なタンパク源となります。
※鶏むね肉が多くのトレイニーに愛される理由は、このアミノ酸バランスが最高で、なおかつコスパが非常に良いためです。
食事で摂取したタンパク質はアミノ酸まで分解されてから体内に吸収されます。(結合したり分解したり大変です)
【食事からタンパク質を吸収する流れ】
step
1咀嚼された食材が胃に入り、胃液に含まれるペプシン(タンパク質分解酵素)により、プロテオースとペプトンに分解される。
step
2十二指腸に送られると、膵液に含まれる消化酵素トリプシン、キモトリプシン、エラスターゼ、カルボキシペプチダーゼなどにより、ペプチドをへてオリゴペプチドやアミノ酸まで分解される。
step
3小腸で小腸粘膜に存在する上皮細胞の尾錠もうまくで消化酵素のアミノペプチダーゼやジペプチダーゼによって「アミノ酸」または「トリプチド、ジペプチドへと分解されて上皮細胞に吸収される。(=膜消化)
ここでようやく筋肉に吸収できる栄養素の準備が整ったわけです。これだけ見ても人体の神秘を感じますね。そして、大事なのはタンパク質をとっても吸収されるまでに多くの過程を踏む必要があるために、食品の種類や栄養素の大きさ、タイミングがとても大切だということです。
マクロ管理法【まずは手軽に始める】
それで、結局何をどう食べたらいいの?
栄養素に関しては、沢山の情報がありますが、自分の代謝に基づいた1日の必要カロリーを把握した上で、3大栄養素(マクロ栄養素)の摂取量をコントロールすることで、体質の影響を受けないほどの筋肥大を得られる可能性が出てきます。
マクロ栄養素とは
ポイント
・PROTEIN = タンパク質
・FAT = 脂質
・CARBOHYDRATE = 炭水化物
の3つの栄養素のことです。(これを「PFC」とよく略していったりします)
たったこの3つの摂取量を管理することで、1日に必要な食事を管理しまずは手軽に栄養素を把握し、筋肥大を目指したりダイエットしたりする方法論のことを、マクロ管理法と呼びます。
※ビタミンやミネラルも本当は考えたいですが、そこも考え出すとものすごく大変なので、ひとまずマルチビタミンで補っておいて、意識からは外しておきましょう
基礎代謝摂取カロリーの調べ方
はじめに、自分自身の基礎代謝をしり、また活動量に応じた消費カロリーを把握して、1日に必要な摂取カロリーを調べます。いくつか計算方法があります。今回はこちらを参考にさせていただきます。
【基礎代謝計算方法】
10×体重+身長-5×年齢+5
【1日の消費カロリー】
<あまり動かない人>
基礎代謝×1.2
<そこそこ動く人>
基礎代謝×1.55
<動き回る人>
基礎代謝×1.725
また、自分で計算するのは面倒だとおもうので、こちらで必要事項入れれば自動計算してくれます。
https://dietgenius.jp/macro-nutrient-calculator/
必要なマクロ栄養素の算出方法
これで1日に必要なカロリーがわかりました。次に、1日に摂取すべきマクロ栄養素の量を確認します。以下の通り、脂質が一番高カロリーなため、食べられる量がかなり限られます。つけ麺なんて食べた日は一瞬で脂質がオーバーしますので、しっかりと意識的に摂取していきましょう。
【PFCの1gあたりのカロリー】
P 1g = 4Kcal
F 1g = 9Kcal
C 1g = 4Kcal
大体の割合としては、
【PFCの1gあたりのカロリー】
P = 体重の2倍g
F = 総カロリーの25%
C = 総カロリーからタンパク質と脂質のカロリー数を引いたもの
これまた、計算が大変なので、こちらに頼りましょう。
https://dietgenius.jp/macro-nutrient-calculator/
ここまで来たら、あとはPFCの量を毎日きっちり摂取できるようにメニューを考えて食べます。
ちなみに、それぞれ誤差は多少出ても問題ありません。また、1ヶ月ほど続けて、あまり変化が見えない場合は、量を調整することが大切です。
【許容範囲の誤差】
P ±10g
F ±5g
C ±10g
タイミングを知る【1日3食は危険!?】
習慣としてどうしても「3食」を摂ることが重要と考えがちですが、いちばん大切なのは「空腹の時間を作らない」ことです。
空腹になっているということは、エネルギーが足りていません。エネルギーが足りていないと、筋肉から先にエネルギーが作り出されます。
こまめな間食を意識し、空腹時間を作らないようにしつつ、必要なカロリーをマクロ管理法で摂っていきましょう。
空腹時は、1日のマクロ栄養素バランスを見ながらにはなりますが、プロテインなどを活用して、余分な脂質を摂らず、
必要十分なタンパク質を摂取していきましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。筋肉がつかないのは体質だと思いたくなる気持ちは、痩せがただった私もすごくわかります。しかし、やはり「食べていない」ことや「筋トレが不十分」ということが大きな原因でした。
食べるのがあまり好きではないとどうしても、食事をおろそかにしてしまいがちです。そんなときは、まずはサプリで補いつつ、気持ちが乗ってきて、本気で体を大きくしたくなってきたら、しっかりと食事で栄養を摂っていくというのが良いのではないでしょうか。
これで、ガッチリ体型のかっこいい体を手に入れましょう!
※今回の記事はこちらの2つの本を参考にさせていただきました。食トレは奥が深い。